関係者との打ち合わせもあり前日(13/金)に金山入りする。
午後12:30山形新幹線「つばさ」で新庄駅到着、昼食を食べ珈琲を飲みながら迎えの車を待つ。ちょうどシンポジウムに参加してくれる方と一緒になり途中までホテルの車で送って貰い、バードが越えた上台(うわだい)峠入り口で下ろして貰う。
地元の皆さんが下草刈りをしてくれ”バードの足跡”のコース下見を兼ねて約1kmを歩く。八幡神社はちょうどその日お祭りが予定されていて天気であればかなりの賑わいを体験できそうだ。
八幡神社からバイパスに戻り、橋を渡り坂を越えたところから小川のせせらぎの音を聴きながら砂利道を金山町役場までの距離約6kmを歩いた。
せせらぎ、風の音、鳥や蛙の啼き声などを耳にしながら歩くのはいいもんだ。
午後4時30分、金山町役場到着。
二階ではシンポジウム担当の町職員のSさんが会場づくりに余念がない。素晴らしい会場に仕上がっている。席は100名用意されているというが今日までの参加者は85名、雨でも晴れでも当日になって見なければ参加者の動向は把握出来ない。明日はどうなっているのだろうか。
Sさんと細かな打ち合わせを行い宿舎になっている「シェーネスハイム金山」に送って貰う。
町営スキー場でこんなにも景観にマッチしたホテルを持っているところは他に見あたらないだろう、そのぐらい素晴らしいウッディな造りのホテルである。部屋に入るとパネラーの一人Sさんが明日話す資料づくりに懸命になっている。「S先生、そんな多く語る時間などないですよ」と牽制する。タオルを持ってホテル内の温泉につかり、今日の疲れを癒す。外の風景は濃い緑に変わりつつある。
午後6:30ここのスキー場をホームゲレンデにしている友人のS君が美人の奥さん運転で迎えに来てくれた。
これから町に出て1月スキーに来たとき気に入った”磯舟”という居酒屋で前祝いをやるつもり・・・
夕べの雨も上がりシンポジウムは問題なく出来そうだ。
温泉に入り夕べ体内にしこたま取り込んだアルコールを全て流す。
7:00朝食、パネラーのSさん、S嬢(女史)もちょっと緊張気味?・・・(笑)
10:00ホテルの車で会場(町民ホール)入り、応接室でパネラーが自己紹介しながら今日のディスカッションについて軽く打ち合わせをする。クマジィも最初の時は大いに緊張したがいつの間にか本来の図々しさが戻ってきて今では楽しくってしようがない。こんな時は地のままで行くと”腹をくくる”しかないのだ。
会場の受付は参加者でごった返している。思ったよりいい出足だ。
町職員Sさんの挨拶でいよいよシンポジウムは開幕した。
鈴木町長挨拶の前にいきなり開会挨拶のご指名が入る。聞いてないよ!
町長の「街並み景観づくり100年構想」の話は実に素晴らしい取り組みと感じ入った次第である。何せ行政で100年の長期に渡ったまちづくりを行うなど考えられない。首長替われば施策は変わるのは当たり前の話であって、大切な税金の使い道など考えてない行政の何と多いことか。
13:00いよいよ今日のメインゲスト池内紀(おさむ)氏の基調講演である。
著書「何故かいい町、一泊旅行」を手に取ったときから今日の出番は先生しかないと心に決めて失礼を顧みず口説き落としたのだ。
「日本の町 ドイツの町」と題して”木組みのまち”というところに焦点をあててユーモアを交えながら90分間、楽しくも含蓄のある話をしてくれた。
「金山の町 ドイツの町」でも良かったのではないかと思うぐらい金山町にとってはいい話であったように思えた。
10分間の休憩ののちパネルディスカッションが始まった。コーディネーターは図々しくも不肖クマジィが受け持ち、パネラーは「”イザベラ・バードの山形路”を著した渋谷光夫山形大学教授でアルカディア街道I・B倶楽部副会長」、「”蔵の会”でおもてなしを続け、街の案内役も務める地元の阿部一代氏」、「”バードが愛した金山の町”をリポートし、スローフードを提唱するライターの朝倉かおり氏」、「山形の歴史街道800kmを踏査・検証、今や山形の歴史を知り尽くした感のある佐野千晶氏」の5名が会場の参加者と掛け合いをしながら90分楽しくお喋りすることが出来た。・・・と思っているのだが??・・・
「蔵し館」に場所を移して17:30から19:00まで、50名を越える参加者の交流会が行われた。
シンポジウム参加者140名、交流会参加者50名という何とも盛大なシンポジウム初日だった。
19:00終了ではまだまだ飲み足らない参加者は友人の奥さんが経営する”一福や”で夜の更けるまで飲み明かしたことは言うまでもない。
6:00窓ガラスを叩く強い雨音で目を覚ます。ああ〜折角の散策も・・・
7:00朝食、温泉に入り夕べのアルコールを抜きながら、そして天気の回復を期待しつつ汗を流す。
9:00ホテル出発、9:30役場に到着、この雨にもかかわらず参加者は何と30名。
上台峠に差し掛かる頃は雨も小やみに・・・約1kmの羽州街道を散策、地元の方のご厚意でヤブはすっかり綺麗に刈り取られていた。感謝!イザベラ・バードはこの峠から金山を「ロマンチックな町」と賞賛したのだ。このフレーズを金山町の街並み景観づくり100年構想に取り入れた町民の文化の高さには正直言って驚かされる。池内先生が惚れる理由も解ったような気がした。
バスで移動して街なかを散歩する。昨日パネラーをしてくれた阿部さんが落ち着いた佇まいに彩られた街なかをゆっくり解りやすく解説してくれた。
途中、夕べ交流会を催した「蔵し館」で地元スタッフが抹茶とおまんじゅうでもてなしてくれた。嬉しいじゃありませんか。郵便局を改装したり、蔵を改装したりして町民だけでなく旅行者も利用出来る空間があるということはなんと贅沢なことでしょう・・・もう一軒、交流館に向けた改修作業が行われていた。
お抹茶タイムですっかり時間を潰してしまったが、急いでバスに乗り移動、お寺の境内に植えられた320年を越える幹周り6m超のイチョウを見て、森合峠を急いで駆け上がりバードの足跡を辿る散策を無事終えた。
何と言っても「イザベラ・バードランチ」でこのイベントを〆たいと思う。見よこのご馳走、イザベラ・バードもこの奥地紀行で初めて口にした”鶏肉料理”である。
ランチというより”イザベラ・バード御膳”と名前を変更しよう。
素晴らしいイベントはこうして終えることが出来た。須賀さんを初めとした町民の方々に改めて感謝を申し上げたい。
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