オリンピックで盛り上がるイタリアトリノ市内から、1時間ほど走ったところにある、フランス国境近くにある山域のクーネオで第三回山岳スキー世界選手権が行なわれた。
4月に栂池上部で行なわれた、日本選手権で選考され、日本からは4名の選手が出場した。
バックカントリースキー、山スキーを広めようと、国際レースとしての動きはまだ浅いが、ヨーロッパのアルプスを持つ諸国を中心に昔から盛んに行なわれてきた。
スキーシールを使い数回の登り降りを繰り返す、アルペンスキーの耐久レースで長いレースだと5時間以上のものや、3日間続く縦走のものまであります。1700m以上の標高でそのまま山岳の状況でやるものなので、本当に大変なレースです。
今回の大会では、全部で4種目で、@高度差1000mの登りだけのバーチカルレース。A総距離20キロ、高度差2000mを2人ペアでで登り降りを繰り返す、チームレース。B17キロ、1600mの高低差、を一人で走る、インディビジュアルレース、C15分ぐらいの登り降りを4人で、リレーする、リレー競技がありました。
天候により、当日でも予定やコースが変更になる、まさに自然相手のレースで、個人種目のインディビジュアルレースはレース中の雪崩のために途中で中止となってしまった。
自分としては、メインのレースで、日本人トップでいいポジションをキープして走っていたので、大変残念でした。しかし、雪崩が、死亡事故にならずによかったです。
その他の成績は、
バーチカルレースはトップが48分と驚異的でそこから16分遅れて99人中64位、
チームレースは群馬の横山君とペアを組み50組中33位、
最後のリレーは18カ国中15位。(山田、佐藤、松原、横山)
全体的には、技術的な難しさはというよりも、気温差や、標高による低酸素への慣れや、対応が難しいのではと思った。そして何より、その中で走り続けられるスタミナに驚くばかりだ。欧州各国の伝統的なレースとなるとワールドカップを転戦している選手のほかに、一般の参加者が500人規模で参加しているという。これを見ても山スキーを文化として、根付いている事がうかがえる。素晴らしいことで、日本アルプスを控えた小谷、白馬にもますます盛んになってほしいと願います。
|
|