トップページ 何故、私がAdventure Games(冒険遊び)にこだわるのか? | |||||||||||
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「北アルプス山麓AdventureGames2001」(以下=北アルプスAG)はお陰様で今年5年目を迎える事が出来ました。1989年レイドゴロワーズから始まったアドベンチャーレース、日本では秋田北欧の杜アドベンチャートライアスロン(秋田森吉大会の前身・元祖)へと飛び火、現在では10を超えるまでになりました。この5年間、トライアスロン仲間の久保田・高見沢(チーム:Oh!マンダム)両君の強力なサポートやチームBEARSの仲間、そして多くの皆さんに支持して貰いながら大会にする事が出来ました。素人集団だけで大町市まで出かけては、さまざまな関係者に説明を繰り返し、支持を得るという根気のいる作業を繰り返し、やっと軌道に乗せる事ができました。 私はスキーを約37年、トライアスロンを19年、余暇活動として楽しんで来ました。今でも続けていますが最近では競技(記録・順位)としてでは無く、まさに余暇活動の一環として健康を一番に考えて楽しんでいます。 トライアスロンの大会で知り合った人達と飲む機会が良くあります。その時、話題になるのが、トライアスロンは競技志向が強いためか、すぐ「タイムはどうだった?順位は?」という事を聞かれます。学生時代やプロとして続けて行く選手であればそれもありましょう。でも我々は仕事の合間に練習し、試合に出たりしている訳です。当然仕事が忙しかったり、また家庭の事情で思うように練習が出来なかったりします。そんな中で出場した大会、全てに満足の行く成績が残せる訳ではありません。なのに、周りは順位や記録でその人を評価しようとする。「日本人は、どうしてそんな事にこだわるんだろう?」といつも考えていました。 2003年6月、渋谷で「ツール・ド・フランス直前解説〜100周年を迎えた自転車レース」というセミナーがあり出席しました。案内役はレースリポーターの小林徹夫さんです。 “アームストロング選手は5連覇出来るか、今年の見所や話題、誰が活躍するか”などが話の中心になるのかな?と思っていたら、小林さんがまず最初に話してくれたのは「何故100年も続けられてきたのか、ツールに出るという事はどういう事なのか、ヨーロッパの自転車事情、スポーツ文化としての自転車など」とてもわかり易く解説してくれました。 途中、質問も受け付けてくれたので、私は自分の中でいつも疑問に感じていた「日本でスポーツ文化というのは根付くと思いますか?」・・・という質問をしてみました。そしたら「あり得ません、ないでしょうねえ〜」と即答されました。「どうしてかって言うとですね、ツールに出た選手は自分の生まれ故郷に帰ったりすると見知らぬ人からも祝福して貰える、選手はそれを励みにまた頑張ろうとする、そういう関係が選手の家族だけでなく地域にも受け継がれている。・・・こういう事がありましたね。マラソンの有森選手が銀メダルを取った時、自分を誉めてあげたいと言いましたね。それはですね、自分、又は家族とほんの少しの仲間位しか喜んでくれないからですよ・・」と話してくれました。「う〜ん,成る程なあ〜」と妙に感心してしまいました。 「昨今、日本人もサッカーや野球で、世界の舞台で活躍する選手が増え、メディアの発達などもあって、世界の情報が瞬時に入るようになった。その影響を受けて、もし日本でスポーツが文化として定着するとしたら100年は掛らないとしても50年位は掛るかな?」とも・・・ 2003年、5/17から10日間ほど、仲間4人でジロ・デ・イタリアを観戦しに行って感じたのは、老若男女関係無くゴール付近に2〜3時間前から集まり、企業のブースを覗いたり、ショッピングしたり、仲間や家族同士交流したりと、自転車レースそのものだけでなく、それにまつわる様々なことを楽しんでいたということです。 又、選手がゴールするとファンは一斉にゴールに駆けより、選手を囲み祝福をする。選手も着替えもせずブースでファンと笑顔でやりとりを楽しんでいる。大会事務局の演出としても微笑ましく、羨ましく感じた光景でした。 日本人は心から相手を祝福するなんて考えないのかなあ〜・・・そう言えばトライアスロンで上位入賞した日本選手はゴールするとすぐ自分の部屋に帰って(だと思うのだが)表彰式まで出てこない選手を多く見てきました。逆に外国からの招待選手などはゴール後も、あとからゴールする一般の選手に対して拍手を送り、大きな声援をしている光景を良く見かけます。早くシャワーを浴びてビールでも飲みたいだろうに・・・と、ついついいらぬ心配をしてしまうのだが・・・ いつもいつも「マナーを守ろう!ボランティアの人に悪態をつかないように・・」と事務局や雑誌でお願いしないと守れない・・・それでも守れない日本人ってなんなんだ?以前、日本のある国際大会で役員の方が「トップ選手は記録を、他の選手はマナーを」と言った時には飽きれてしまいました。悲しすぎます! 私はスキー、トライアスロンを趣味として長年やってきて、日本の体育スポーツの嫌なところを随分見、体験もしてきました。大会や選手の批判・批評は簡単に出来ます。だからと言ってすぐに変るわけでもない。だったらいっその事「選手や応援に来てくれた家族、フィールドを貸してくれた地元の方にしっかり目を向けた大会を自分達で作ってしまおう」と思って立ち上げたのが Adventure Games (冒険遊び)だった訳です。 21世紀は開発の時代から、自然と共に生きる時代にしなければなりません。お金儲けが出来れば何をやってもいいんだと考えた時代から、いかにしたら社会貢献出来るかという事を考えながら、行動して行かなければならないと思います。 日本は国土の7割が美しい緑に覆われ、青く澄んだ海に囲まれています。素晴らしい自然が一杯です。しかし、水も空気も美しい自然も無限にある訳ではありません。「森を知るには森に入り、水を知るには水に入る。自然とスポーツの融合、そして人々との交流を深めながら次世代に誇れる環境を引き継げる」そんな心のこもったアドベンチャーゲームズ(冒険遊び)を創り挙げて行きたいと努力しています。そうすればちょっとずつかも知れないが日本にも「スポーツ文化」を根付かせる事が出来るのではないかと考えています。 私たちが企画運営している「北アルプスAG」はビジネスとして開催しているのでは無く、アドベンチャーゲームズ(冒険遊び)を通じて、自然体験、環境教育、福祉と健康、地域の活性化等を目指したイベントです。 実行委員の7名は、首都圏に在勤・在住するトライアスロン、スキー、アドベンチャーなどの愛好者が余暇活動の一環とし「ボランティア思想」のもとに携わっています。 また、北海道旭川で「石垣山古戦場AG」、新潟塩沢上田地区で「上田AG」のスタッフが私たちの大会に参加、趣旨に賛同してくれて同様のイベントを地元で開催してくれています。 このような新しいアウトドアスポーツが自然発生的に各地で生まれ、定着・継続して行ける様に努力していきたいと思っています。 平成16年6月20日 |
矢口正武 yaguchi.m@so-kk.jp ・「がんばれBEARS」(スキー&トライアスロン)主宰 ・「北アルプス山麓AdventureGames2001」実行委員会代表 ・「仁科三湖縦断アドベンチャーSWIM&RUN」実行委員会代表 ・(株)爽(そう)環境計画:企画設計室勤務 FAX.03−3829―4692 ・(財)都市と農山漁村交流活性化機構:G/T(グリーンツーリズム)インストラクター/コーディネーター ・自然体験活動リーダー(CONE:所属) ・「元気・まちネット」代表理事 |
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